

伝習館高等学校の新入生199名が、4月18日(金)から20日(日)までの2泊3日の日程で、熊本県の阿蘇にある「国立阿蘇青少年交流の家」へ研修に出かけました。
団長は井上校長先生、学年主任は井上真希子先生です。
新入生にとっては、高校生活のスタートを飾る大切な行事となります。
この「阿蘇研修」は、規律ある集団生活を通して基本的な生活習慣を身につけるとともに、社会生活における個人のあり方を学び、級友との友情を深めることを目的としています。
また、教師と生徒が寝食を共にすることで相互理解を深め、信頼関係を築くことも大きな狙いのひとつです。
さらに、阿蘇の雄大な自然に触れることで感動や学びを得て、自分自身のこれからのあり方や生き方について思いを巡らせる機会とします。
1日目:阿蘇の湧き水文化に触れる「水基巡り」
1日目は、阿蘇に到着後、「水基(みずき)巡り」が行われます。
これは阿蘇の湧き水スポットをめぐる散策活動で、阿蘇の自然の恵みと地域文化を肌で感じることができます。
クラスメートとの交流も深まり、緊張のほぐれる時間となることでしょう。
夜には「クラス別研修」が予定されており、自己紹介やレクリエーション、グループ活動などを通じてクラスの団結力を高めていきます。
学年主任の井上真希子先生は、「この研修を通して、生徒たちが安心して高校生活をスタートできるよう、信頼関係の土台を築きたい」と話されています。
2日目:チームワークを試す「オリエンテーリング」&心を結ぶ「キャンドルの集い」
研修2日目のメインは、阿蘇の広大な自然の中で実施される「オリエンテーリング」です。
班ごとに地図を頼りにチェックポイントを回りながら、協力して課題に取り組みます。
困難な場面を仲間と力を合わせて乗り越える経験が、生徒同士の絆をより一層深めてくれるはずです。
夜には「キャンドルの集い」が行われます。
静かな空間の中で、揺らめく炎を囲みながら、日々の感謝や未来への決意を語り合う時間となります。
自然に包まれた夜のひとときが、内面と向き合い、自分を見つめる貴重な体験となることでしょう。
3日目:団長講話、校歌コンクールで締めくくり
最終日となる3日目は、「団長講話」と「校歌コンクール」が予定されています。
井上校長先生の講話では、阿蘇の火山の歴史に触れながら、生徒たちに「今を生きること」の大切さが語られるでしょう。
~ 阿蘇研修 しおり 巻頭言から ~
「過去と未来はどうしようもない。過ぎたことを悔いたところで、何も変わらない。
これから、何が起こるのか、誰も知ることはできない。
唯一、どうにでもできるのが、現在、今という時間です。
どうにもならないことや、知り得ないことに、悩み、力を尽くすのではなく、今やるべき事に誠実に向き合い、行動する。
朝の「おはよう」という声かけや、靴をそろえる。相手の話を心で聴く。
自分の立ち振る舞いなど、考え、向き合い、今までとは違う自分になる場面は無限です。
是非、半歩でも、一歩でも、自分を磨く、心を磨くことを意識してみる。2泊3日という限られた時間の中で、自分に問いかけ、実践してみてください。
大阿蘇が君たちを見守っています。」
校長先生のメッセージが、生徒一人ひとりの胸に深く刻まれることでしょう。
また、最後に計画されている「校歌コンクール」では、各クラスが声をそろえて心を込めて歌い上げます。
この3日間で育まれたクラスの絆が、歌声となって響き渡ることでしょう。
行動目標は3つ 心構えと姿勢を大切に
今回の阿蘇研修では、次の3つの行動目標が示されています。
- さわやかなあいさつをすること
- 時間厳守(5分前集合)を徹底すること
- 「次は何ですか?」を言わないこと(自分で考えて動くこと)
この3日間で、生徒たちは頭で考え、言葉にし、行動に移すことの大切さを学びます。
仲間とともに協力し、挑戦し、心を通わせた時間は、必ず今後の高校生活の支えとなるはずです。
この研修を通して、新入生たちは確実に伝習館生としての一歩を踏み出しました。
これからの学校生活の中で、今回の学びを土台に、逞しく、しなやかに成長してくれることを心から楽しみにしています。