校長(館長)挨拶

館長 堤 香

福岡県立伝習館高等学校のホームページを御覧いただき、誠にありがとうございます。

本校第46代館長の堤 香(つつみ かおる)と申します。本校を代表して、御挨拶申し上げます。

本校は柳川藩第9代藩主立花鑑賢(たちばな あきかた)公によって文政7年(1824年)に創設された藩学をその起源とし、今年で203年を迎える歴史と伝統を誇る学校です。その淵源を辿れば、柳河藩儒官であった安東省菴(あんどう せいあん)先生の家塾にあり、この時代を含めれば300年をこえる歴史を有します。省菴先生は学問の目的を「人の人たる道を学んで、物の道理を明らかに知り、心正しくして、自分を磨き、平和な社会を築いていくことである」とされ、心の教育に重きを置かれ、鑑賢公も藩学の教育を行うにあたり、白鹿洞書院掲示を用い、人としていかに生きるかの修養こそが学問の本質とされました。本掲示は現在も伝習館の起源を語る歴史遺産として、本校玄関に飾られています。

校名「伝習館」の由来は、『論語』学而篇にある「曾子曰く、『吾、日に吾が身を三省す。人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交りて信ならざるか、習はざるを傅へしか』」にあり、校名の由来にあたる「伝不習乎」の部分は、新注によると「伝えて習わざるか」と読み下し、その意味は「先生から教えて頂いたことを、自分のものとして習熟するため、重ねて復習・練習することに怠りはなかったか。」となり、学ぶ者の心構えを表し、古注によれば「習わざるを伝えしか」と読み下し、その意味は「よく理解していないことを、弟子や後輩に伝授しなかったか」となり、教える者の心構えを求めたものです。学ぶ者、教える者それぞれが、省みる習慣を通して、学びはもとより、人としての生きる姿勢を説いたものだと考えます。

柳川藩の初代藩主である立花宗茂(たちばな むねしげ)公は、その生き方や所業により、「忠義の武将」、「日本無双」と評されており、文武両道を掲げ、柳河の地の礎を築かれました。その宗茂公に見いだされた安東省菴先生はその志のもと、儒学、朱子学を通じて、柳河の地に学問を根付かせ、その流れを本校は汲むものです。

校章「三稜」は本校が県立に移管した折りに定められ、伝習館教育の基本である「三稜精神」、つまり「知・徳・体の調和の取れた人であれ」との精神を表すものとされました。

令和8年度伝習館高等学校教育テーマは、「Next100 問いから学びへ、学びから未来へ」です。探究学習を核として、本校自体がハブとなる地域連携構想のもと、「自立した学習者」「主体的な判断と行動ができる人材」の育成を目指し教育活動を行ってまいります。また、今年度の教育重点目標を「自立した学習者づくり」「人権意識向上のための生徒指導」「理系人材の育成とデジタル環境作り」「『場づくり』の強化」の4点とし、予測が困難といわれる社会を生き抜く力の育成と、生徒が安心して学べる教育環境づくりに努めてまいります。 当ホームページで、楽しく、活き活きと躍動する生徒の姿をご覧になり、本校の魅力に触れていただけることを願い、御挨拶と致します。