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カレンダーと同期
【新着一覧】

2019年6月26日
二丁井樋のシラスウナギを登攀させる簡易魚道の撤去!伝習館高校自然科学部新着

2019年6月2日
飼育中のニホンウナギ水槽の水質検査!伝習館高校自然科学部新着

2019年5月28日
ウナギを捌きウナギを食べて柳川の食文化と命の繋がりを学ぶ-伝習館高校自然科学部新着

2019年5月25日
京都大学フィールド科学教育センターとの高大連携キャラバンキックオフ!伝習館高校自然科学部新着

2019年5月20日
令和元年度,最初のニホンウナギ稚魚の放流!伝習館高校自然科学部新着

2019年5月19日
長さ25cmほどのウナギの稚魚が発見!市民からの情報で!伝習館高校の南門の水路で!新着

2019年5月5日
絶滅危惧ニホンウナギ稚魚,シラスウナギの特別採捕,伝習館高校自然科学部

2019年4月28日
演劇部3年生引退公演

2019年3月28日
自然科学部,平成31年度日本水産学会春季大会高校生発表で2年連続「奨励賞」受賞・東京同窓会との交流・「セシウムと少女」監督の才谷遼監督との会食を行いました新着

2019年2月23日
九州大学望岡研究室との共同研究「二丁井樋の仮説魚道でシラスウナギが柳川掘割に遡上するのか検証する!」新着

2019年1月27日
WWFジャパン北部九州高校生ワークショップに自然科学部参加

2018年9月10日
高文連 筑後地区美術・工芸展において特選受賞

2018年8月31日
芸術部(美術) 高文連県実技講習会に参加

2018年8月19日
書道部「書のパフォーマンス」イベント出演

2018年8月18日
生物班は,ニホンウナギ稚魚197尾放流!放流の様子はNHKで8月19日,放送!

2018年8月2日
平成30年度 高文連演劇部門筑後地区夏期ゼミナール

2018年6月26日
生物部「第20回日本水大賞」の文部科学大臣賞を受賞しました

2018年6月7日
「絶滅危惧種ニホンウナギを食べて命の繋がりを実感する会」を今年もやりました

2018年5月31日
日本文化部茶華道部門

2018年5月27日
生物部 福岡女子大の竹内亮先生と女子の学生さんとのワークショップを行いました

2019年3月28日

自然科学部,平成31年度日本水産学会春季大会高校生発表で2年連続「奨励賞」受賞・東京同窓会との交流・「セシウムと少女」監督の才谷遼監督との会食を行いました新着

平成31328日・329

 23日の行程で,3つの用件に全力投球!しかし,生徒たちにとって良い経験となり,今後の成長の可能性が大きくなるはずである。3つの用件全て狙いが異なっている。

・日本水産学会春季大会高校生発表

 2019328日,東京海洋大学品川キャンパスにて日本水産学会春季大会高校生発表が開催された。全国から集まった76テーマのポスターとそこに集った260人の高校生が,自分たちがまとめた研究テーマについて熱弁を揮っていた。


「奨励賞」賞状を持って東京海洋大学正門前で撮影

 

 伝習館高校の自然科学部は,昨年より引き続いて「柳川の掘割をニホンウナギのサンクチュアリにする研究」として1年間の研究をまとめて発表した。昨年は「奨励賞」をいただき,多くの方がニホンウナギの研究を唯一できる高校として注目をいただいていることを痛感した。2019年は,昨年の研究同様にシラスウナギの特別採捕・飼育・放流に加えて水槽内に落葉を入れることで,初期死亡率を激減させたこと。放流したニホンウナギ稚魚の情報を柳川市民の皆様にお寄せいただき,放流したウナギを放流した場所から4kmほど離れた水田地帯で再捕獲して城濠以外でも私たちが放流したウナギが育っている可能性を示したこと。また,201946日に行う二丁井樋の仮設魚道でシラスウナギを堀割の外から自分の力で遡上させる取り組みを発表した。仮説魚道の設置は,二丁井樋が歴史資産であること及び,掘割の水をイチゴ農家や稲作に使うために掘割の堰板を開くことは許されなかったが九州大学農学部の望岡典隆先生の粘り強い行政と利水組合との協議を繰り返して,やっと実施できる運びとなった。その研究が認められて2年連続で「奨励賞」をいただいた。

 生徒どうし,色んな学校と交流もできた。姫路市立姫路高等学校の石井良典君は,釣り餌用の活きエビに混入していたシマドジョウ属魚類の研究を行っていた。石井君は,研究の過程で自分で福岡県保健環境研究所の中島淳さんにアポを取って協働で研究を行っていた。研究で福岡県との繋がりもあり,中国大陸におけるエビの入手ルートなど自分で調べていたということで盛り上がった。

 生徒たちも,他校との交流を深めていた。


宮崎部長も自信をもって私たちの研究を聞きに来ていただいたたくさんの皆様に自信をもって説明していた。


大会委員長海洋大の岡﨑先生から賞状を頂いた宮崎部長

 

受賞したテーマは全部で10作品。

最優秀賞(1テーマ)

D-アミノ酸存在下での短期間飼育が二枚貝アカガイに与える影響(福島工業高等専門学校)

優秀賞(5テーマ)

造礁サンゴの白化メカニズム サンゴ-共生藻-細菌類の関係に着目して(玉川学園高等部)

環境DNA定量解析を用いたアユの生物分布モニタリング(岐阜県立岐阜高等学校)

環境DNA定量解析を用いたアユと冷水病菌の相互関係の調査(岐阜県立岐阜高等学校)

ゼブラフィッシュから見える世界(京都府立洛北高等学校)

オオミジンコの鉛直方向の定位に関する考察(岐阜県立大垣北高等学校)

奨励賞(4テーマ)

マイクロプラスチックの海洋生物への影響(福井県立若狭高等学校)

キンギョの鮮やかな赤の源 アオコのどの成分がキンギョを赤くするのか(東京農業大学第一高等学校)

柳川の掘割をニホンウナギのサンクチュアリにする研究(福岡県立伝習館高等学校)

サバに寄生するアニサキスについて〜2151匹のアニサキスを採取してわかったこと〜(神奈川県立横須賀高等学校)

以上。どの研究も高校生が行った研究とは思えないほど着眼点やデータの整理など素晴らしいものばかり,それ以外の研究も素晴らしかった。


お世話になっている九州大学の望岡先生と私たちのポスターの前で記念撮影

 

撮影は九大院を修了してニホンウナギの完全養殖に取り組んでいる独立行政法人水産総合研究センターで研究を続けている髙崎竜太朗君

 この経験は,自分たちが1年間調べてきたことをたくさんの人たちに聞いていただき,なお且つ評価されたことで自信が持てたであろう。生徒の成長は,不連続であり,何かのきっかけでポンと高いレベルに到達することがある。私は,水産学会をこのような生徒が加速的に成長する場と捉えている。

 

・東京同窓会と自然科学部の交流

328日の東京同窓会交流会予定

16:00 水産学会発表終了(東京海洋大学 品川キャンパス)

16:30 研究発表聴講+交流会(東京八重洲藤山ビル2F

18:00 食事会開始(東京八重洲庄や) 

20:00 終了

 自然科学部生徒全員が328日の水産学会で発表することで東京に行く機会があるために,高校時代の同級生の池上英次君に頼み東京同窓会との交流会が実現できた。交流会では,水産学会「奨励賞」の報告もできたことは,良かった。東京同窓会で参加していただいたのは,白谷政則会長,小野アケミさん,野上一治さん,髙巢和登さん,北島正常さん,北原さん,池上英次君,藤木さん,佐藤さん,池田さん,藤吉さん,川島さん,松尾さん,高井良さん,私が伝習館高校に赴任後に卒業した人たちも立派に大学で頑張っていた。野上一治さんは318日の合格者テストで私が受付をしていた時に「大牟田に用事があったから」ということで,伝習館高校にタクシーで遠回りをして伝習館高校に寄っていただいた。後輩たちが頑張っている様子を見て喜んでいただいた。小野アケミさんは,28日の宿の駒込の駒込ラグジュアリーハウスまでの詳細な道程を手帳に書いていただいた。白谷会長からは山手線唯一の踏切(開かずの踏切になっている)である第二中里踏切が近い内に廃止されることもあり,見てきたらよいということを言われたが,時間の都合で行けなかった。生徒たちも大学生や社会人になり東京で活躍している先輩たちと語らい,多くのことを学んだのではないかと思っている。


白谷会長から東京同窓会の活動内容と挨拶


池上氏による東京同窓会の活動を説明


奨励賞で表彰された水産学会の発表を再現する宮崎部長

準備していた伝習館高校の活動内容を説明している木村さん

 

56回生の藤木さんの活動報告

 藤木さんは現在,福祉を中心に据えたコミュニティー造りを実践していらっしゃる。地域社会で自分の思っている道を突き進む若者がどんどん多くなり,地域の在り方も少しずつ変化している。根底には,全ての人に対する優しさがあり,その優しさに突き動かされた活動ではないかと思っている。

 交流会後に懇親会も開いていただいた。懇親会では交流会では語れなかったこと,聞けなかったことを自由に発言するチャンスを与えていただいた。


自然科学部員と談笑する卒業生高井良君たち


先輩たちから大学のことや東京の話を聞いた


野上一治さんと池田さんと藤吉さん

野上さんは瀬高中卒業後,伝習館高校へ,そして東京大学卒業後,日本輸出入銀行外事審議役をされた後東邦チタニウム社長を歴任された。


白谷会長と藤井さん

 

 次の日は,柳川でウナギの取組のドキュメンタリー映画を制作している才谷遼監督とカメラマンのとお会いするために阿佐ヶ谷に向かった。途中でソメイヨシノ発祥の地,染井村周辺を散策した。ここで,才谷監督について少し紹介する。

才谷遼氏の紹介

 1952年大分市生まれ。日大芸術学部映画学科在学時より岡本喜八監督に師事。1982年,株式会社ふゅーじょんぷろだくと設立。まんがアニメ専門誌「COMIC BOX」を創刊。1998年,複合施設ラピュタビル(映画館・小劇場・レストラン)をオープン。映画館「ラピュタ阿佐ヶ谷」では邦画旧作上映に注力するとともに,国内外の短編アニメーションを集めた映画祭を開催。2006年「アート・アニメーションのちいさな学校」を開校,事務局長を務める。2016年,「セシウムと少女」制作。

 

加藤雄大氏の紹介

 黒沢明監督『椿三十郎』『天国と地獄』『赤ひげ』の撮影助手を経験。撮影監督として『連合艦隊』で一本立に。木村大作氏の後を継いで岡本喜八監督『近頃なぜかチャールストン』『ジャズ大名』など担当。大森一樹監督『ゴジラVSビオランテ』,津川雅彦監督『旭山動物園物語 ペンギンが空を飛ぶ』や大林宣彦監督『この空の花―長岡花火物語―』他5本を手掛ける。杉田成道監督『ラストソング』で第18回日本アカデミー賞優秀撮影賞受賞。クロード・ガニオン監督『ケニー』はモントリオール世界映画祭グランプリに輝く。最新作は,神山征二郎監督『救いたい!Doctors Wish』。2016年『セシウムと少女』撮影。


  ラピュタ阿佐ヶ谷外観

 ラピュタ阿佐ヶ谷では,「アート・アニメーションのちいさな学校」で才谷監督の『セシウムと少女』を鑑賞させていただいた。

 


「アート・アニメーションのちいさな学校」資料が所狭しと並べてある。まるで,映画「セシウムと少女」の「らーさん」の部屋のようだった

 

 撮影した加藤さんと一緒に「セシウムと少女」を鑑賞した。この映画がここで作られ,この映画をこの人たちが作ったんだという,普通では感じることができない様々なことを生徒たちは胸に刻むことができた。

 映画は,17歳の少女ミミが7人の神様(不思議な力を持っている)と出会い病気療養中のおばあちゃんの九官鳥をさがすうちに色々なことを体験するうちにいろんなことに気付き成長する。特に,阿佐ヶ谷で生涯を閉じた北原白秋と17歳の少女時代のおばあちゃんと一緒に過ごした。北原白秋が晩年に記した気付く力を持ち続けることの大切さや,おばあちゃんにも青春があったことなどを知り,その中でミミ自信を持って行動できるようになる。東日本大震災で福島原子力発電所がメルトダウンを起こした後,3日後に東京でもセシウムが検出されるようになる。その頃からミミは舌が痛くなったことから,セシウムの濃度を神様たちと測定する。自分で考え行動できるようになったのだ。ここで,映画は終わった。制度や通念上重たい問題だが,正義感をサラッと伝えている。あまりにもサラッとしているので重くない。むしろ爽快さを与えてくれる。創った人たちの思いが伝わった。

  白秋が言った“気付く力”とは,天性のものであろうが,レイチェルカーソンが残した“sense of wonder”に通じる。カーソンは,幼い子供はすべてsense of wonderを持っているが大人になると少しずつ失っていくという。確かに,大人になるとできないことはできないし,社会のしくみはこのようになっているのだからこれではいけないなど,思慮分別ができてくるのが普通の成長だと思う。しかし,私は,sense of wonderは,鍛えることができると思っている。“気付く力”と“sense of wonder”は,様々な体験を繰り返すうちに段々と気付く対象と気付き方が少しずつ洗練されて変化するものであると信じている。このことを忘れないで,さらに洗練させていくことができた人が優れた作品を残したりすることができると思っている。

 民藝運動を起こした思想家,美学者,宗教哲学者の柳宗悦が「ものとこと」という文章を残している。どのような教育を行うべきか考えるときにいつも考えることであるが,“もの”に強く関係付けられた“こと”でなかればならないということ。実体験は書物より100倍重要であるということ。このような教育を行っていきたいと常々思っている。

 劇中最後にミミが言った「インコのハクシューの歌の謎,おばあちゃんの青春も分かった。しかし,私の青春は・・・」。次の世代に何を残すことができるのか,次の世代に今よりも良い社会を残さなければならない。社会は“人”と“人が作った物”と“自然”でできている。これが今を生きる私たちの務めかな,と考えている。

 さて,その後,ラピュタ阿佐ヶ谷2階の山猫軒でフレンチのコースをいただいた。

前菜



メインディッシュ

 初めてフレンチのコースをいただいた生徒が5人いた。味は軽やかで食べやすいようにアレンジされていた。シェフは,3年間フランスで修業したが日本でも十分フランス料理の修業ができる。日本でみっちりフランス料理の修業をした後,フランスに行ったそうだ。なぜフランスに行ったのかと,才谷さんから問われると,あっさり“自分自身にフランス料理に対する信念,精神的なものを作るためだ”と。この言葉を聞いた生徒たちは何を考えただろうか。

 私も,学問を修めるにあたって,知識や技術よりも気持ちが重要であることを生徒に説いる。私が思っていたことはラピュタ阿佐ヶ谷の皆さんの言葉や行動からも正しかったのだと思った。想いがなければ,技術や知識があっても空っぽの器のようなものなのだ。もちろん知識や技術は必要だが,想いがなければ何にもならない。

 このことをラピュタ阿佐ヶ谷の皆さんの仕事を拝見できたことで,高レベルで想いと技術が両立された作品と生き方を感じることができた。生徒も分かってくれたのではないかと思っている。

 最後に,入院中に病院を抜け出して見送りにまで来ていただいた才谷さん,加藤さん,スタッフの皆様に感謝しています。たいへんありがとうございました。

 生徒もこの経験を忘れないのではないかと思っています。

 

学会発表のための生徒の航空機代金は海洋教育パイオニアスクールプログラムの助成金を使用させていただきました。ありがとうございました。



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Tel:0944-73-3116 Fax:0944-73-6496
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