2020年10月24日
柳川市での石倉かごモニタリングで放流したウナギを3尾再捕獲,およびアースウオッチジャパンとのニホンウナギ放流
10月24日に柳川市立図書館前に2基設置した石倉かごで生物モニタリングを行い,3尾ニホンウナギ稚魚を再捕獲した。

再捕獲した放流ニホンウナギのデータは以下の通り。


石倉かごで再捕獲したウナギは,これで62尾になった。そのうちの60尾にはイラストマーで個体識別を行い,再々捕獲できれば掘割での成長率とニホンウナギの行動に関するデータを得ることができる。写真は黄色いイラストマーで標識している様子である。
現在までの観察では,「ニホンウナギの稚魚は動き回り,1カ所にじっとしているわけではない」と考えている。これは,イラストマーを施したウナギを水温が下がり動きが減少した冬季に石倉かごでの再々捕獲が難しいことや,水温が少し上昇した春の放流前のモニタリングで大きく成長したウナギ稚魚(2017年3月再捕獲,体調175mm,質重量2.8g)がに石倉かごに入っていることがあったからである。このことから,石倉かごはたまたまその付近にいたウナギが朝日が上ると隠れようとして石倉の中に入ったのではないかと考えている。しかし,まだまだデータが不足しているので,データを集めるために標識放流と再捕獲の取組を続けていくことが必要であると考えている。
石倉かごモニタリングではニホンウナギ以外にも掘割の魚類を採捕したが,11月2日の三稜祭で展示する予定である。
10月25日にはアースウオッチジャパンのプログラムで,柳川のウナギ研究のボランティアを募集してあり,その一環として私たちが飼育した稚ウナギにイラストマーを施し放流する取組を九州大学の望岡先生が指導されている。その最後に,アースウオッチジャパンの参加者とともに柳川市立図書館前の柳川掘割に私たちが育てたウナギを放流した。


最後に参加者全員で記念撮影
私たちの取組は(一社)北部九州河川利用協会の「令和2年度河川利用推進事業」の助成を受けています。 |