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【新着一覧】

2020年1月18日
飯江川をニホンウナギが育つ川にするための調査新着

2019年12月24日
令和元年度の締めくくり!伝習館高校自然科学部ニホンウナギ稚魚を124尾放流!新着

2019年12月21日
令和元年最後の石倉かごモニタリングで放流したニホンウナギを7尾再捕獲!伝習館高校以前科学部新着

2019年12月15日
矢部川シンポジウム「私たちの水環境」で伝習館高校自然科学部が発表新着

2019年12月8日
第5回全国ユース環境発表大会九州・沖縄地方大会に自然科学部「先生が選ぶ特別賞」を受賞新着

2019年12月7日
eco-1グランプリ最終審査会に伝習館高校自然科学部出場新着

2019年11月10日
伝習館高校自然科学部「全国アマモサミット2019みやぎ」に参加して新着

2019年11月4日
アースウオッチジャパン参加者とウナギ稚魚を173尾放流新着

2019年10月27日
ふしぎいっぱい自然探検隊,福岡県のボランティアに参加(主催:福岡県南筑後保健福祉環境事務所)新着

2019年10月23日
産卵のため海へ戻る直前の銀ウナギを柳川観賞魚センターから23尾購入し,二丁井樋で放流新着

2019年9月18日
伝習伝習館高校自然科学部 銀ウナギ(下りウナギ)を放流し,ニホンウナギの保全へ第一歩新着

2019年8月25日
伝習館で飼育したニホンウナギ稚魚442尾,柳川掘割に放流!新着

2019年8月23日
吹奏楽部 夏季合宿を行いました
伝習館高校自然科学部が放流したウナギが46cmに成長し釣り上げられた新着

2019年8月2日
伝習館高校自然科学部九州地方ユースSDGsフォーラムに参加

2019年7月27日
伝習館高校自然科学部京都大学森里海キャラバン芦生研究林ワークショップに参加

2019年7月20日
伝習館高校自然科学部と伝習館同窓会みやま支部共同の飯江川視察新着

2019年7月19日
伝習館高校自然科学部が第53回ウナギ供養祭に参列新着

2019年7月8日
うな丼の未来7(東京大学にて)で伝習館高校自然科学部発表新着

2019年6月26日
二丁井樋のシラスウナギを登攀させる簡易魚道の撤去!伝習館高校自然科学部

2019年12月24日

令和元年度の締めくくり!伝習館高校自然科学部ニホンウナギ稚魚を124尾放流!新着

 

 令和元年1224日,柳川市立図書館前の柳川掘割に今年1月から6月に特別採捕したニホンウナギ稚魚を伝習館高校で飼育し,0.5g以上に育った個体124尾を放流した。令和元年度は420(129)825(442)114(173)1224(124)4回放流を行った。令和元年の放流個体数は,合計868尾だった。これは,420日の放流で前年の成長が遅い個体を放流したので,2019年の特別採捕数より多くなったからだ。



また,令和元年度に飼育中の水槽の感染症を低下させるためにクスノキの落葉を入れたことが功を奏し感染症がゼロになり死亡率が激減したことで,放流数が増加した。クスノキの落葉を入れるアイデアは,元海苔の種付け漁師平河政行さんの取材(20152月~3)で伺った「山の腐葉土を濾過して海苔の牡蠣殻培養の水槽に入れると海苔が病気にかからなくなる」という話をヒントに2018年に行った数々の実験から導いた私たち独自のニホンウナギ飼育法である。平河政行さんは有明海でたくさんの魚が捕れた頃は竹ハゼ漁を行われたが,昭和10年頃から続く有明海の海底沈下が原因で竹ハゼの漁場を失い,昭和24年に海苔養殖に転向された。当時の海苔養殖はイギリスのドゥルー博士が海苔のフリー糸状体を発見され,各地で海苔の人工培養実験が行われていたときだったので,平河政行さんも熊本県水産試験場で勤務されていた太田扶桑男(おおたふさお)先生から指導を受けて様々な実験を行い有明海における海苔の近代養殖の基礎を構築された。当時すでに森の恵みが海の生物たちにも必要だということを実践されていた。私たちは,これらの取材で得た様々な話を実践して成果を得ている。

生物実験室で60cm水槽を並べてクスノキの落葉を入れて温度25℃に保ち,冷凍アカムシを与えて0.5g以上に育った稚ウナギは,ワイヤータグ(太さ02mm,長さ2mmの磁気探知機に反応しやすい鉄片)を挿入して放流した。この時の飼育している全個体の全長,肛門長,湿重量を記録した。1224日の放流前の全個体の計測データは以下の通りである。


また,2019年までの全放流個体のデータは以下の通りである。


825日および,114日の放流までは,クスノキの落葉を入れた実験水槽と落ち葉を入れない実験巣層を設定したので,放流前の全個体計測ではクスノキの落葉を入れた水槽の個体の湿重量が大きかった。下図は,落ち葉を入れた水槽の平均湿重量は0.15g大きい。


また,放流の直前に石倉かごを使った生物モニタリングを行った。今回は,1221日に行い,私たちが放流したウナギを7尾,再捕獲した。再捕獲したニホンウナギにはイラストマー蛍光標識を施して24日に再放流した。従って,24日に放流した個体は併せて131尾だった。再捕獲した個体の全長,肛門長,湿重量配下の通りである。


石倉かごモニタリングを使って今までに再捕獲したウナギは59尾で,全長と湿重量のデータは以下の通りである。放流したウナギを再捕獲できたのは,水温が低下した冬季だけである。このことは,10cm以下のウナギは遠くまで拡散しようとする習性があることを物語っているのではと考えている。


しかし,個体識別をしたウナギをまだ再捕獲していない。もし,個体識別をしたウナギを再捕獲したら柳川掘割でのウナギの成長率や石倉かごの使い方がわかるかもしれない。そのためには,柳川掘割のウナギの個体密度を高め,個体識別を多く施していかなければならないと考えている。2019211日に東宮永(放流場所から直線距離で3km)で見つかった159mm3.2gに成長したウナギがいたことを考えると私たちが放流したウナギは柳川掘割から遠く放れた市内全域に広がる全長1000kmにも及ぶと言われているクリーク全域に拡散し,成長しているのかもしれない。これは喜ばしいことだが,イラストマーは原則肛門周りの6カ所のうち2カ所をピンクと黄色で標識個体識別しているが,今後イラストマーの色を増やすか,3カ所標識するか,検討しなければならない。次にイラストマー標識と個体識別番号を示す。



 



5番の位置にピンクで標識した個体

 

麻酔はオイゲノールを主成分としたFA100を使っているが,麻酔が深くかかりすぎてなかなか目覚めない個体がいた。オイゲノールはバナナの皮にも含まれている食物由来の麻酔薬なので私たち哺乳類には害がない。生徒たちは,イラストマーを施した7尾のうちの1尾なので,「ここまで大きくなったのだから頑張って」と看護?していた。

私たちの活動は(一社)北部九州河川利用協会の「令和元年度河川利用推進事業」の助成を受けている。



福岡県立伝習館高等学校〒832-0045福岡県柳川市本町142
Tel:0944-73-3116 Fax:0944-73-6496
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